野球の打ち方やバッティングのコツをトレーナーが4ステップで解説

野球をしている方は「今よりも打てるようになりたい」と思って練習などに取り組んでいると思います。

打ち方を少し変えるだけでバッティングは変わりますし、ちょっとしたコツを知るだけでもっと野球が楽しくなるはずです。

この記事では、

  • 野球の打ち方やバッティングのコツを4ステップで解説
  • バッティングをするときに必ずおさえておきたいこと

などを解説します。

まず今回お伝えする内容を読むにあたり、以下のことを最初に理解しておいていただければと思います。

今回の内容は、パーソナルトレーナー歴10年の僕がお伝えします。バッティング“技術”というよりも、身体をいかに自然に、効率的に使うのかという身体の構造的な内容をメインで解説します。それだけで、バッティングは変わるので、技術メインではないということだけおさえておいてくださいね。

 

野球の打ち方やバッティングのコツ①:構え

まず構え方の内容に入る前に、バットの選び方などにも少し触れておきますね。

バットの選び方

バットを選ぶときのポイントは、硬式・軟式に関わらず、

フィーリングの最も良いバットを選ぶ

ということが大きなポイントです。同じメーカーの同じタイプのバットであっても、1本1本グリップを握ったときの感覚が微妙に変わります。

必ずフィット感というか、手にしっくりくるバットを選ぶようにします。フィーリングが微妙に悪いと、それがバッティングに影響するので、バット選びはフィーリングを基準に選ぶことをおすすめします。

バットの握り方

バットの握り方は、特に決まりはないので握りやすいように握れば問題ありません。

ただ、バットの握る位置はできれば、

小指をバットのグリップに引っ掛けるように握る

ことをおすすめします。

グリップを小指に引っかける

これはバットコントロールしやすくなりますし、振り出すときにバットをスムーズに出しやすくなります。

構えに入る前に、しっかりと小指をグリップに押しあててから構えると、構え全体もしっくりきやすくなります。

グリップの高さ

構え方については、

  • クローズスタンス
  • オープンスタンス

などいろいろありますが、基本的には自分が構えやすい形で構えます。

おさえておきたいのは、バットを構えたときの“高さ”。バットを構える高さによって、以下の変化が起こります。

  • グリップの位置が高い → スイングスピードが速くなる
  • グリップの位置が低い → スムーズにバットを出しやすくなる

この違いが出るんですね。

グリップの位置を高く構えると、バットを振り出すときグリップが斜め下方向へ落ちながらスイングされていきます。

グリップを高く構える

このとき、グリップの位置が高いことで、

重力加速度(重力によって生まれる加速度のこと)

が利用でき、その分スイングスピードが速くなります。

逆にグリップの位置を低めに構えると、全身をリラックスさせやすくなるため、その分バットを出しやすくなるメリットがあります。

グリップの位置を低く構える

これはバッターのタイプなどもあるので、自分に合う方を選んでもらえればOKですし、グリップの高さで違い出るから高さを調整するという考え方を知ってもらえるといいかなと思います。

ただ注意しておきたいことは、グリップを高く構えるとき肩周りがガチガチに力んでしまうのはNGです。

あくまでもリラックスして構えることがベースになるので、グリップの位置を上げすぎないことも注意が必要ですね。

バットのヘッドの向き

次はバットのヘッドの向きですが、これは以下のような違いが生まれます。

  • バットのヘッドを寝かせる → バットコントロールしやすくなる
  • バットのヘッドを立てる → スイングスピードが速くなる

ヘッドを寝かせて構えると、このようになります。

バットのヘッドを寝かせる

イメージ的には、大リーグで活躍されたイチロー選手がイメージしやすいですよね。

このようにヘッドを寝かせることで、スムーズにバットが出てくるため、バットコントロールしやすくなります。

逆にバットのヘッドを立てると、このようになります。

バットのヘッドを立てる

この画像よりももう少し立ててもいいと思いますが、こういう構えからバットを振り出すと、バットを斜め下に落としやすくなります。

そうすると、先ほどもお伝えした重力加速度をうまく活用できるため、スイングスピードが向上します。

こういった違いも出てくるので、この違いをイメージして、

  • グリップを構える高さ
  • バットのヘッドの傾き

などを調節していきます。

脇の開き

また、構えの時点で開きを開くと、その後スムーズに身体を動かしやすくなります。

人間の身体は、

  • 閉じた後に開く
  • 開いた後に閉じる

という逆の反応を示しますが、構えの時点で脇を開いておくとその後自然に脇は締まるように動きます。

脇を開いてバットを構える

脇が自然と締まる

逆に脇を締めた状態で構えると、スイング時に脇は開いてしまいます。

脇を締めて構える

スイング後に脇が開く

こういった違いが起こるため、フィーリングも考慮する必要がありますが、基本的には軽く脇を開いて構える方が打ちやすくなります。

足の向き

次は、構えのときのつま先の向きについてですが、人間は自然な状態で立てるとつま先は少し開くことが自然と言われています。

ですので、構える時には軽くつま先が開く、もしくはつま先がほぼまっすぐ向いている状態であれば問題ありません。

つま先をまっすぐに向ける

ただ、軸足のつま先が過度に外側に向いてしまうと、体重移動をしたときに身体が開くようになってしまうため、あまり開かさないように注意しておきます。

つま先を大きく開く

このぐらい開くと少しつま先は開きすぎなので、もう少し内側に向けた状態の方が身体は開きづらくなります。

構えの局面ではこれらのことを参考に構えてもらい、あとは自分のフィーリングなどと照らし合わせて構え方を決めていけばOKですね。

構え方に関することは動画でもお伝えしているので、こちらも参考にしてみてください。

 

野球の打ち方やバッティングコツ②:軸足で立つ

次は、構えから軸足に体重を乗せる局面でのポイントを解説していきます。

体重を乗せる場所

「バッティングやピッチングは下半身が大事だ!」と言われることもありますが、これは正しいんですね。

というのは、バッティングやピッチング時の全エネルギーのうち約60%は下半身で作られています。

ここからお伝えする足裏の体重支持ポイントも、下半身でしっかりとエネルギーを蓄える上で非常に重要になります。その体重支持ポイントは、以下の場所です。

足裏にかかる体重の位置

ここに体重を乗せる、もしくは足裏全体に体重を乗せるような感覚で軸足に体重を乗せると、軸足にエネルギーを蓄えることができます。

また、この局面でよくなちがちなのが、足の小指側(外側)に体重が傾いてしまうこと。

足の外側に体重が乗る

本来は、このように足裏全体がバランスよく着地していることが理想です。

足裏全体に体重を乗せる

小指側に体重が偏ってしまうと、軸足にエネルギーを蓄えることができず、下半身の力をうまく活用できません。

ですので、軸足に体重を乗せる局面では、

必ず踝の真下、もしくは足裏全体に体重を乗せる

ようにします。

地面を平らにする

このとき注意しておくことは、足場の環境です。よく中学・高校生がしがちですが、足場に穴を掘って、その穴につま先を入れてしまうこと。

地面に穴を掘ってつま先を入れる

これは、足元を自ら不安定にしてしまっていますし、スイング動作全体のバランスを崩してしまうことにつながります。

ですので、自分の身体とは少し別のことですが、足場は必ずフラット(平ら)にならすようにすることも重要ですね。

軽く膝を曲げて体重を乗せる

もう1つ気をつけてほしいことは、軸足に体重を乗せたときに膝を完全に伸ばし切らないことです。

膝を伸ばしたまま軸足で立つ

これは投球時にも同じことが言え、膝を伸ばし切ってしまうとバランスよく立てません。

膝は5~10cm程度軽くまげ、ゆとりを持たせた状態にします。

軸足の膝を軽く曲げる

そうすると、軸足に体重が乗せやすくなりますし、この後行う体重移動のときに地面を押して加速もしやすくなります。

構えの時点から軽く膝を曲げておくのもいいと思いますし、軸足に体重を乗せるときは、膝を軽く曲げることも重要ですね。

 

野球の打ち方・バッティングのコツ③:体重移動

次の局面は、体重移動をするときにおさえておきたいことです。

肩や骨盤をまっすぐ移動させる

軸足に体重を乗せた後、そのまま投手方向へ体重移動していくことになりますが、このとき肩や骨盤を投手に向かってまっすぐ踏み出すイメージを持って体重移動を行います。

体重をまっすぐ投手方向に移動させる

そうすると、身体の開きも抑えられ、スムーズな体重移動ができます。

もし身体の開きが気になる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

地面を踵で押す

この体重移動をするとき、前方方向へ加速するために少し踵で地面を押すようなイメージを持ちます。

そうすると、下半身の力をよりバットに伝えられることができるので、このちょっとした感覚も大事ですね。

基本的に、体重移動の局面はリラックスできればいればOKなので、これぐらいの認識で問題ありません。

 

野球の打ち方やバッティングのコツ④:スイング(打つ)

最後の局面は、スイング動作ですね。ここはいくつかポイントがあるので、それぞれ解説していきます。

グリップから出す

まずバットを振り出す時は、グリップをボールにぶつけるようなイメージでスイングを行っていきます。

グリップをボールをぶつけるように出す

このとき小指でリードをしていきますが、もし小指にしっくりバットがかかっていない方は、別の方法を先にしてもらった方がバットがスムーズに出てきやすくなります。

スイング動作をする前に、別でこちらも参考にしてみてください。

この動画で解説していることを実践してからバッティングに移れば、打球の質も変わっているはずです。

ヘッドを走らせる

グリップからバットを出していき、インパクトの瞬間は「ブンッ!」というスイング時の“音”を聞くようにします。

インパクトの瞬間に“ヘッドを走らせよう”と意識してしまうと、どうしても力んでしまい、逆にスイングスピードが遅くなってしまうことがあります。

ですので、スイング時の音を聞き、その音を短くするようなイメージでスイングしていきます。感覚的には、

  • ブゥ~ン=✕
  • ブンッ!=◯

というイメージで、できるだけ短い音になるようにスイングを繰り返します。そうすると、自然とヘッドは走ってくるようになります。

スイングスピードを上げる方法は、以下の記事で解説しているので、こちらも参考にしてみてください。

インパクトの位置は身体の前

よく、

身体の中に呼び込んで打て!

というアドバイスや指導をされることがありますが、身体の中に呼び込んで打ってしまうと力がうまくボールに伝わりません。

実際にやっていただくとわかりますが、身体の中でインパクトを迎えるイメージで壁か何かを押します。

体の中でインパクトを迎える

そうすると全然力が加わりません。逆に身体の前で、肘が伸び切るかどうかぐらいの位置で壁を押してみてください。

体の前側でインパクトを迎える

そうすると、体幹に力が入りやすくなり、先ほどもより明らかに力を入れやすくなります。

つまり、

  • 身体の中に呼び込む=力を入れにくい
  • 身体の前でインパクトを迎える=力を伝えやすい

という関係になり、基本的には身体の前側でインパクトを迎えるようにすることが理想と考えています。

このイメージの違いもバッティングに影響するので、ぜひ感覚的に理解しておいてほしいですね。

動画でも詳しく解説しているので、こちらも参考にしてみてください。

また、バッティング時に手首の動きを気にされる選手もいると思いますが、手首の使い方についてはこちらの記事で解説しています。

大きくフォロースルー

インパクトを迎えてフォロースルーを迎えるとき、できるだけ大きくするようにします。

ここでもポイントがあって、フォロースルーの位置を地面と平行に近いぐらいの位置にとれば、ライナー制の打球が飛びやすくなります。

地面に対して平行にフォロースルーをとる

高い位置にフォロースルーを迎えると、打球は上がりやすくなります。

高くフォロースルーをとる

これは、フォロースルーの位置を変えようとすることで、インパクトのときのバットとボールが当たる角度が変わるためこのような違いが生まれます。

インパクトの瞬間はコンマ数秒と非常に短い時間なので、インパクトの瞬間で何かをしようと思っても、動きを変えづらい。

だけど、フォロースルーを変えることによってインパクトの瞬間の動きを変えられるので、フォロースルーを変えることで打球が変わるということですね。

基本的には、

センターの奥にバットを投げるようなイメージ

でフォロースルーをとってもらうと大きくなり、打球も遠くに飛ぶようになっていきます。

フォロースルーについては、動画でも解説しているので参考にしてみてください。

ここまでお伝えしたことが、トレーナーとしてお伝えしたい野球の打ち方やバッティングのコツなどになります。

 

バッティング時におさえておきたいこと

ここまで細かいポイントや、部分的なコツなども解説しましたが、実際にバッティングをするときに大事なことは「全てのことを細かく意識しない」ということです。

バッティング時の意識

実際にボールを打つ時に最も大事になるのが、タイミングです。

自分のタイミングを図ることがバッティング時で最も大事なことで、後は

「センターの奥にバットをバァーン!と投げるイメージ」ぐらいでOK

です。

素振りやスイング練習のときに、先ほどお伝えした部分的な改善方法を実践し、バッティングに入る前に身につけておくようにします。

バッティングの中で上記のことを改善するのは非常に難しいので、素振りなどの中で1つ1つを実践することでバッティングにもつながります。

この、

バッティング時にはできるだけシンプルに考える

ということも重要なことですので、ぜひ理解しておいていただきたいなと思います。

 

まとめ

今回は、野球の打ち方やバッティングのコツなどを4ステップで解説しました。

今回の記事のまとめ

  • 基本的な構えには決まりがないので、自分で決めればOK
  • グリップの高さ、ヘッドの向きでスイングスピードやバットの出し方が変わる
  • 軸足に体重を乗せるときは、足裏全体に乗せる
  • 体重移動するときは、肩や骨盤を投手方向へまっすぐ運ぶ
  • スイング時は、グリップから出し大きくフォロースルーをとる
  • バッティング時はタイミングをメインにおき、素振りで部分的な動作の改善を行う

こういった内容をお伝えしました。

今回の内容が打ち方やバッティングで悩む方の参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

ちょっとしたポイントを変えればライバルに勝てるバッティングができますからね。ぜひレベルの高い選手になりましょう。

 

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